「宣伝文0012」 副島隆彦、SNSI副島国家戦略研究所著『フリーメイソン=ユニテリアン教会が明治日本を動かした』(成甲書房、2014年)を皆様にご紹介いたします 古村治彦(ふるむらはるひこ)筆 2014年6月23日
ウェブサイト「副島隆彦の論文教室」管理人の古村治彦です。
本日は来週発売になります、『フリーメイソン=ユニテリアン教会が明治日本を動かした』(副島隆彦、SNSI副島国家戦略研究所著、成甲書房、2014年)を皆様にご紹介いたします。
今回の論文集には多くの素晴らしい(自画自賛で申し訳ありません)論稿が収められていますが、その中でも白眉は、石井利明氏の「福沢諭吉は日本の自立自尊のためにフリーメイソンリーと共に闘った」にあると思います。この『フリーメイソン=ユニテリアン教会が明治日本を動かした』を貫く柱がこの論稿で打ち立てられたと言えます。福沢諭吉と慶應義塾、ユニテリアン教会、ハーヴァード大学の関係が詳しく調べ上げられ、詳細に分析されています。福沢は「慶應義塾を登用のハーヴァードにせん」という意図を持っていたということの重要性をこの論稿で石井氏は指摘しています。詳しくは是非手に取ってお読みください。
福沢諭吉
更にこれからの人材としてデビューしました津谷侑太(つやゆうた)氏の論稿を是非皆様にお読みいただきたいと思います。本の後ろにある著者略歴を見ていただくと分かりますが、津谷氏は1989年(!)生まれです。年齢とその人の才能や実績は関係ないとは言いながら、若い書き手がデビューしました。私が津谷氏と同年齢だったときに何をしていて、何を考えていたことを思い出すと、彼我の差に嫌になります(さらに昔のことを思い出すのは苦痛が伴うことがあります)。津谷氏は、主に「副島隆彦の学問道場」で戦前の歴史について論稿をコツコツと石を積み上げるように(日常的に資料の収集と読み込みに努力を傾注しているそうです)、発表しています。出版物として論稿が発表されるのは今回が初めてです。
津谷氏は、今回の論稿(「自由民権運動の父・板垣退助はフリーメイソンだった」)で、板垣退助(いたがきたいすけ、1837〜1919年)を取り上げています。「板垣死すとも自由は死せず」などとカッコいい台詞が独り歩きしていますが、その実態はどうであったのか、私たちはよく知りません。「維新の元勲で、自由民権運動の人だから立派な人なんだろうな」くらいにしか思っていません。
しかし、その実態は「お金で転んでしまった、堕ちた英雄」ということになります。詳しくは是非、津谷氏の論稿を読んでいただきたいと思いますが、これだけのことがこれまで書かれていたのに(論文になったり本になったりしていたのに)、大事なとことがぼやかされていたのだということを津谷氏は書いています。確かに粗削りなところもあります。しかし、繰り返しになりますが、若い書き手の誕生を是非皆様に気付いていただきたいなと思います。この若い書き手が将来、どこまで成長して言論界で活躍するようになるのか、是非見守っていただきたいと思います。
板垣退助
副島先生も全体の講評として「良い本ができた」と仰っておられました。是非手にとってお読みいただきたいと存じます。宜しくお願い申し上げます。
(終わり)